轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょみんせいかつ

庶民生活

豊島 与志雄

「改造」1952(昭和27)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 10,353 字 · 21 页

青空文庫

だが、どうしてああ日本着物をほしがるのか、不思議です。怪しげな飲屋の女中なんかしていたのを、わたしが拾いあげてやった、その恩義はけろりと忘れて、十五も二十も年が違うのに一緒になってやったと、逆にこちらへ恩を着せようとする。女中だって給金を貰うのに、わたしは着物一枚作って貰えず、一生飼い殺しにされるのかと、喰ってかかる。そしてなにかにつけ、内山さんをご覧なさいと来ます。身分違いだといくら言って聞かせても、そんなことは耳にも入れません。だからわたしは、山田さんを見てみろと言い返すんです。どんなに親切にしとやかに内山さんに仕えてるか、少し見習ったらどうだい、と言い出すと、もうむくれ返って、どうせわたしは不親切で莫連だとがなり立て、大喧嘩になるのが落ちです。どうもわたしのところでは、内山さんに山田さんは鬼門だが、それがいつも出て来るから、訳が分らない。何より悪いのは、あいつが焼酎なんかひっかけて酔っ払うことでしょうね。だから、奥さん、あなたもあまり酒は飲まない方がよろしいですよ。」

中村は焼酎のコップから顔を挙げて、なんだか珍らしそうに朋子の方を眺めた。