轻松读懂日语经典作品
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
(人の家へことわりなしに入って悪かないかなあ)
などと一彦は心配しましたが、大尉は平気です。もっとも家の中には誰一人姿をあらわしませんから怒る人もないのです。
「さあ、向こうのつきあたりが、博士の居間なんだ。万事あそこへいけばわかる」
4
大利根博士の部屋の前へ来ました。
くらい廊下のつきあたりに、重い扉がぴったりしまっています。
塩田大尉と一彦少年とは、その扉の前に立ちました。
「博士はいるでしょうか」
と、一彦は、そっと塩田大尉にたずねました。
「さあ、どうだか」
といいながら、大尉は扉をことこととノックしました。
部屋のなかからは、なんの答もありません。
大尉は、つづけてことことと扉を叩きました。けれども、扉の向こうからは、やはりなんの返事もありません。
「博士は留守なんですかねえ」
「ふうん、どうだかなあ」
塩田大尉は首をちょっとかしげました。
博士は有名な人ぎらいであることを考えてみますと、本当に留守なのかどうかわかりません。そこで大尉は決心して、扉の前で大声をはりあげました。
「ああ、もしもし、大利根博士!」
部屋の中は、あいかわらずしんかんとしています。