轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
――さあそろそろあけるぞ」
怪塔王の声が、まだおわらないうちに、ふしぎや、彼の頭の上で、ぎいぎいと音がして、壁に四角な穴があきました。そして青い光がすうっとはいってきました。
おや何だろうか。
兵曹長は、痛む体を腕でおこして、頭の上にあいた四角な壁穴をのぞきました。
「ああっ、これは!」
兵曹長は、思わず大きな声を出しました。
四角な壁穴の外にはあついガラスがはってありましたが、その向こうに見えたのは、おそろしい海底の風景でした。
5
「どうだ、窓の外が見えるか。ゆっくり見物しているがいい」
そういいすてて、怪塔王の声は、天井裏から消えてしまいました。
窓外は、たしかに深い海底でありました。青い光に照らしだされて、大きな魚がおよいでいるのがみえました。海藻群が、ゆらゆらとまるで風をうけた林のようにゆらいでみえます。見るからに気味のわるい風景です。
そのうちに、小浜兵曹長がとじこめられている部屋の明かりが、海底にさしたものと見えて、魚がゆらゆらとガラス戸のところへ、よって来ました。
それをじっと見ていた小浜兵曹長は、はっとおどろきました。
窓を外からごつんごつんと鳴らしに来る魚が見えましたので、これをとくと見なおしますと、魚も魚、たいへんな魚でありました。