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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1938(昭和13)年4月8日~12月4日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 页
それはほんとうですか」
「そうだ、そのとおりだ」
それを聞くと、黒人たちは、たちまち別の人間のようになり、たがいに、ばたばたこちんこちんと、機械の修理にかかりました。
ロケットは、まもなく直るでしょう。
4
黒人たちが、われ勝にと、大さわぎをして怪塔ロケットのわるいところを直すことにかかっていたとき、怪塔の入口のところを、ぶらりとはいってきたのは、別人ならぬ大利根博士でありました。
「誰だろう?」
黒人たちは、目をぱちくりです。
大利根博士は、まったく知らぬ顔をして、階上の無電室へのぼっていこうとします。そのとき、小浜兵曹長はこれを見つけて、
「とまれ! あなたは誰ですか」
と、殺人光線灯をむけました。
「やあ、君のことかね。いま、向こうの洞穴のなかで、帆村君から聞いてきたよ、僕一身のため、まことにすまないことをした」
「あなたは誰です。どこかで見たことのある人だが」
「わしのことか。君にわからないというのは、たいへん残念だ。わしは大利根じゃ」
「えっ、大利根博士!」
と小浜兵曹長は、おどろきの目をぐわーっと開き、
「そうだ、はっきり覚えています。軍艦はじめ方々でお目にかかった大利根博士だ。