轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かいきいっせきばなし

怪奇一夕話

岡本 綺堂

「中央公論」1935(昭和10)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,745 字 · 18 页

青空文庫

デフォーが某書店に頼まれて、フランスの神学者の著書を宣伝するために書いたのだと云うのである。デフォー先生もそんなインチキを遣ったのかと、私も少々意外に感じているのであるが、兎も角もヴィール夫人の訪問が正午十二時とあるからは、真昼間に幽霊が出現したと云っても、事実談として他人を信用させることが出来たらしい。

しかし外国でも白昼の幽霊は少い。幽霊は夜陰に出現するものであると云うのが一般の常識になっている。日本でも幽霊は暗い時、暗い処にぼんやりと現れるものに決められているようである。ところが、支那の幽霊はそうでない。白昼公然と現れるのは一向に珍しくない。中には従者を大勢引連れて、馬や輿で堂々と乗込んで来るものもあるから偉い。いや、まだ物騒な話がある。これは諸種の随筆中に記載されていて、支那では有名な話と見えるから、左に紹介する。

ある人が城内の町を通ると、旧僕の李という男に出逢った。互いに懐かしく思って、そこらの酒店へ立寄って一緒に飲みはじめた。それまでは好かったが、その人が不図思い出したのは、旧僕の李は疾うに死んだと云うことである。さあ、大変だと、彼は形をあらためて訊いた。