轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ほうろう

放浪

織田 作之助

「文學界 第七年第五号」文藝春秋、1940(昭和15)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 23,399 字 · 47 页

青空文庫

浜子が小走りに病院の方へ去って了うと、どこからかオイチョカブの北田が現れて来て、高峰お前なかなか味をやるやないか、泣きたんがあない巧いこと行くて相当なわるやぞと賞めてくれたが、順平はそんなものかなアと思った。その金は直ぐ博打に負けて取られてしまった。

間もなく、美津子が近々に聟を迎えるという噂を聴いた。翌日、それとなく近所へ容子を探りに行くと本当らしかった。その足で阪大病院へ行った。泣きたんで行けという北田の忠告をまつまでもなく、意見されると、存分に涙が出た。五円貰った。その内一円八十銭で銘酒一本買って、お祝、高峰順平と書いて丸亀へ届けさせ、残りの金を張ると、阿呆に目が出ると愛相をつかされる程目が出た。

北田と山分けし、北田に見送られて梅田の駅から東京行の汽車に乗った。美津子が聟をとるときいては大阪の土地がまるで怖いもののように思われたのと、一つには、出世しなければならぬという想にせき立てられたのだ。東京には木下がいる筈で、丸亀にいた頃、一度遊びに来いとハガキを貰ったことがあった。

東京駅に着き、半日掛って漸く荒川放水路近くの木下の住いを探し当てた。