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にほんしゅっぱんきょうかいろん

日本出版協会論

嶋中 雄作

「中央公論」1948(昭和23)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,985 字 · 18 页

青空文庫

そして出版文化協会――出版会――は「雑誌用紙統制委員会」の割当原案作成機関として発足したのであるが、十八年末には割当権そのものを実質的に掌握するに至った。

かくて出版文化協会――出版会――は用紙の割当という生殺与奪の剣を握った。しかるに商工省の政策により、

(五) 昭和二十年三月、個々の紙商は消失して「紙統制株式会社」すなわち「紙統」なるものが設立されるに及んで、各出版社に対しては紙の一手販売、「紙統」に対しては紙の一手買取りの特権を有つに至った。権力濫用時代のかかるモノポリーが、弊害の巣窟とならなかったらむしろ不思議で、巷間伝えられるような聞くに堪えない数々のスキャンダルや、五百万ポンドとかの赤切符の謎や、二百万ポンドに及ぶ保管用紙の行方や、それらのすべては真偽の程は別として、その原因は皆ここに胚胎しているのである。

(六) 昭和二十年十月二十六日、司令部から

A 日本新聞聯盟及び日本出版協会は割当機能を停止すべし

B 日本政府の責任により新聞出版用紙割当をなすべし。そのために新聞出版用紙割当委員会を設置すること

の指令を受けるまで、日本出版協会はその権能を継承して斯界に君臨していたのだから驚く。