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にっき

日記

宮本 百合子

02 一九一四年(大正三年)

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 17,620 字 · 36 页

青空文庫

五月九日

五月十日

五月十一日

五月十二日

五月十三日

五月十五日

近眼で目鏡をかける様になったと云ってある。

その様子を想像するといかにも落つきのわるい前のめりの形だ。女で目鏡をかけて美人に見えるのは純日本婦人の中では十人の中に一人とは有るものでない。

五月九日(土曜)

〔摘要〕欠席

Mが来る。

花を私に持って来ようと思ったけれ共きまりが悪かったから止めたと云うた。

きまりがわるかったから止めた

斯う云ったんだ。

五月十日(日曜)

〔摘要〕欠席

五月十一日(月曜)

〔摘要〕欠席

五月十二日(火曜)

〔摘要〕欠席

「蛋白石」の稿を起す。

書き出すとすぐ紙がない。

買う事も思う様には出来ないのでかんしゃくばかりやたらに起る。

夜は雨が始はひどく降り、あとからは泣く様に降った。

今日始めて勉強部屋に来て見た。

五月十三日(水曜)晴

〔摘要〕欠席

蕗が大変育った。うす黄のひよっ子も大きくなった。

部屋の前の紅葉は紅の若葉を絹糸の刺繍の様な色に輝ししめった黒土の上に落椿はなさけない形をして置かれた。軒から松の心にかけたクモの糸が眼に光って私はうす暗い中にだまって座って長い間居た。

五月十五日(金曜)雨

〔摘要〕欠席

大変気持がよくなった。