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とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
「東北小国民」1948(昭和23)年5月~10月、「AOBA」(「東北小国民」改題)1948(昭和23)年11月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,481 字 · 74 页
話は、四人の少年たちの方へうつる。
地震のあとで、放りこまれた部屋の一方の壁がするすると上にあがって、そのむこうにあらわれたのは、ほこりの積った古風な実験室みたいな部屋であり、そこに一つ額縁が曲ってかかっていたが、その中の油絵はまん中が切りとられていて、なかったこと、そしてそれはどうやら人物画らしいことなど、すでに諸君の知っているところである。
「おどろいたね。どこへいっても、からくり仕掛ばかりの屋敷だ」
あまり物事におどろかない五井少年も、こんどはおどろいた様子。
「なんだろう、この部屋は。錬金術師の部屋みたいだが、おい、四本君。これは君のお得意の科目だぜ」
六条が、四本の背中をつっつく。
「ふん。たいへん興味がわいてくるね。でも、ぼくには、これがなにをする部屋だか、さっぱり分らないよ。どこから調べたらいいのかなあ」
四本は、部屋の中を歩きまわる。
もう一人の二宮少年は、あいつづいて起るおどろきの事件に、すっかり心臓を疲らせたと見え、ふだんのお喋りがすっかり無口になって、青ざめた顔で、みんなのそばを離れまいとして、ふうふういいながらついてくる。
「ははあ、こんなものがあったぞ」