轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
とけいやしきのひみつ
時計屋敷の秘密
海野 十三
「東北小国民」1948(昭和23)年5月~10月、「AOBA」(「東北小国民」改題)1948(昭和23)年11月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,481 字 · 74 页
気味のわるい名物
「時計屋敷はおっかねえところだから、お前たちいっちゃなんねえぞ」
「お父うのいうとおりだ。時計屋敷へはいったがさいご、生きて二度とは出てこられねえぞ。おっかねえ化け物がいて、お前たちを頭からがりがりと、とってくうぞ」
「化け物ではねえ、幽霊だ」
「いや、化け物だということだよ」
お父うとお母あが、そこで化け物だ幽霊だと、口争いをはじめてしまったが、とにかくこの「時計屋敷」のこわいことは、村の子供たちはよく知っていた。
その時計屋敷とは、いったい何であろうか。
この左内村の東はずれにあたる山腹に、昔からこの時計屋敷が見られた。がんじょうな塀にかこまれた邸で、まん中に二階づくりの西洋館があり、そして正面にはりだして古風な時計台がそびえているのだった。
その時計台も洋館も、昔からあれはてていて、例のおそろしいいいつたえと共に、だれも近づくものはなかった。
窓の戸はやぶれ、屋根には穴があき、つきだしたひさしはひどくひん曲っていた。ペンキの色もすっかりはげて、建物はミイラ色になっていた。
時計台の大時計は、二時をさしたまま、動かなくなっていた。