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とうあのへいわをろんず
東亜の平和を論ず
大隈 重信
「外交時報 第八四号」1904(明治37)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,708 字 · 32 页
そうなれば無論東清鉄道は日本に収めなければならぬ。しかしながら日本に、東清鉄道もしくは浦塩斯徳に達するところの西比利亜鉄道を収むるにしても、これは世界交通の道であるから、日本は決してこれを閉ざして自分のものにするという意は少しもない。その代りに露西亜も西比利亜を閉ざすということは甚だ宜くない。貿易上相互的の利益を増進するを目的とし、極端な重税を課することを止めることが必要である。同時に西比利亜の無限の富、驚くべき広漠なる不毛の土地も均しく世界に開いて、種々の法令を設けて外国の事業家を妨げるということを禁ずることが必要である。そうなれば自由の空気は一般に瀰漫する次第であるから、西比利亜地方も甚だ繁栄に赴くに相違ない。商業も盛んになる。而して将来の日露というものの交際は必ず親密になる。これが最も将来の東洋平和を保つ上に有益なる手段である。
日本は決して好んで国の威厳を張り、戦勝の威を奮って人を苦しめるという意思はない。一度平和に復する以上は露国になるたけ文明の政治が行わるることを望み、その国家の繁栄、「スラブ」民族の繁栄を望むのである。この望みはいわゆる相互の利益である。