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とうあのへいわをろんず
東亜の平和を論ず
大隈 重信
「外交時報 第八四号」1904(明治37)年11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,708 字 · 32 页
〔満州問題への対応〕
その相互の利益は平和よりして導かれるのである。永遠の平和は支那のみならず、露西亜もまた門戸を開放して世界の文明を入れるというのみによりて得らるる。かくの如くにして交通が盛んになり、世界の商業が盛んになれば平和を保障する力は益々増進するのである。
〔満州問題への対応〕
而してかくなった暁に満州というものを、日本政府は如何に処分するかという問題がここに起って来る。これは露西亜に対するに非ずして、支那に対する問題である。この満州は広漠なる土地であって、ほとんど日本の二倍半という大なる面積を持っており、且つ三千年以来の歴史を持っており、また日本とも二千年来よほど関係のある土地であるにも拘わらず、人口は疎であって、すべて経済上の発達はよほど幼稚である。これは何に原因するかというに、前にも言った如く政治が悪い。秩序が立たぬ。かの馬賊というものは今日起ったものでない。あれはほとんど支那の歴史と同時に発達したものである。いわゆる支那北部の旧族、いわゆる支那の歴史あって以来周狄の後に匈奴となり、それから種々の変遷を経て遼、金、また元となり、ついに愛新覚羅氏が起った。