轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
とうきょうようさい
東京要塞
海野 十三
「サンデー毎日」毎日新聞社、1938(昭和13)年1月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,341 字 · 37 页
「おう監督さん。おれたちは今まで黙って仕事をしていたが、この大砲はどこの国のものなんだね」
と、彼はぶるぶる慄える指さきで巨砲を指した。
「なんだ。今ごろになって、そんなことを聞くのか。分っているじゃないか。これは日本の大砲じゃないよ」
「ふむ、するとどこかの国の大砲だな。家の中にこんな秘密の砲台を拵えて、一体どうする気だ」
「そんなことを俺が知るものかい。俺もお前と同じように、傭われている身分だよ。なんでもいいから、お金を下さる御主人さまのいいつけ通りにしていれば間違いはないんだ」
「うむ、やっぱりそうか。じゃ、貴様も使われているんだな。俺はもう今から仕事をしないぞ。日本の国内にこんな物騒なものを据えつけるような卑怯な国の人間に、いい具合にこきつかわれてたまるものか」
「なんでもいいから早くやれ、さもないとお前の生命は無いぞ。ぐずぐずすればこっちの生命まで危いわ」
松監督はしきりに五郎造をつっつくが、五郎造はもうなんといっても云うことを聞かなかった。
砲架の上にいた外国士官は、それを見るとつかつかと降りてきた。そして流暢な日本語で、
「貴方、なぜ早くやりませぬか。