轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さばくのこと

沙漠の古都

国枝 史郎

「新趣味」博文館 、1923(大正12)年3月~10月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,076 字 · 220 页

青空文庫

自信の強いジョンソンももうこうなっては自分の説を押し通すことは出来なくなった。有尾人種などというものは浅墓な自分の妄想であって、世界のどこを探し廻ったところでそんなものは実際には存在しないとこう諦めざるを得なかった。

彼はすっかり失望してどうしてよいか解らなくなった。猛獣の難を避けるため高い護謨の樹の頂きへ小屋を造ってその中で彼は幾日も考えたが、どうもこのままここを見棄てて立ち去ることが残念に思われ、やはりこのままこの地にとどまり、有尾人種はいないにしても他に珍らしい動物どもが沢山群れ住んでいるによって、せめてそれらを研究しようとようやく彼は決心した。で彼は真っ先に自分の住む小屋の修繕に着手した。それから食物と飲料水とを小屋の近くに発見してそれに改良を加えたりした。体を保護する武器としては拳銃一挺に弾薬若干とそして一振りの洋刀だけで他には何にも持っていない――虎の啼き声、豹の呻き、月影蒼い夜な夜な群れて襲って来る狼などの物凄い吠え声に怯かされながら、こうして蕃界奥地の生活がジョンソンの上に始まったのであった。

一年二年――三年四年――五年の月日が経過した。