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しんざんのあき

深山の秋

小川 未明

「真理」1935(昭和10)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,725 字 · 10 页

青空文庫

老いざるは、まず、りすに向かって、いましがた見た雲の教訓を物語りました。

「それは、すてきだった。みんな集まって、雪の降らないうちに仲よく遊んだらいいと神さまはおっしゃるのだ。」と、老いざるは、諭すようにいいました。

「ほんとうに、いいことですが、平常私たちをばかにしているくまや、おおかみさんが、なんといいますかしらん。」と、りすは、小さな頭を傾けました。

「私が、いまここで見た、雲の話をすれば、いやとはいわないだろう。」と、老いざるが、答えました。

「じゃ、さるさん、早く、懇親会を開いてください。私が、小さいのでばかにされなければ、こんなうれしいことはありません。」と、りすは、喜んで飛び上がりました。

そこへ、のっそりときつねがやってきました。

「さるさん、なにか変わったことがあったのですか。あなたの呼び声をきいて、びっくりしてやってきました。」と、ずるそうな顔つきをしたきつねがいいました。しかし、このときだけは、きつねもまじめだったのです。

老いざるは、いま見た雲の話をしました。

「きつねさん、あなたは、旗を持って、その行列の中に入っていましたよ。私たちがやるときにも、どうかあのようにしてください。