轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かそうこくふうけい
火葬国風景
海野 十三
「帝都日日新聞」1935(昭和10)年
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,334 字 · 37 页
僕はそこを覘い、一旦封印をして表口を閉じた上で、側方の壁から特設の冷水装置をつきだして棺桶の焼けるのを防ぐ仕掛けを作った。その次にあの罐の真下に当る地下室から棺桶を下げおろす仕掛けを作った。そして予め用意して置いた人骨と灰とを代りに、あの煉瓦床の上に散らばらしておく。それでいいのだ。遺族の者は、すこしも怪しむことを知らない」
「ああ、悪魔! 君はそうして、私の妻の死体を引っ張り出して、自由にしたのだな」
「まア待ち給え。――僕はこの仕掛けに成功すると、こんどは人間を仮死に陥れる研究に始めて成功した。こいつはまた素晴らしい。奇妙な毒物なんだが溶かすと無味無臭で、誰も毒物が入っていると気がつかない。これを飲んで、識らないでいると、昏睡状態となり、そして遂に仮死の状態に陥すことができる。しかも医師たちはそれを真死と診断する外はない程巧妙な仮死だ。この二つの発明が、僕に火葬国の理想郷を建設する力を与えて呉れた。それからこっちというものは、これはと思う人物を、巧に仮死に導いては、飛行機に乗せてこの火葬国へ送りつけ、そして君がこの部屋で経験したような順序で蘇生させていたのだ。