轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
むもうだん
無毛談
――横山泰三にさゝぐ――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,319 字 · 17 页
この方はハゲ型としては上乗の方で、いくらか瞑想的情緒すらあるのだけれども、本人の目に見える弱点があり、漫画家の観察眼には、自尊心の許さぬところがあるのかも知れない。
私のハゲは脳天、マンナカから薄く徐々に円形をひろげるという見た目にカンバシカラヌ最下級品であるけれども、本人の目には見えないという強味がある。
私のハゲが発見されたのは、三十四か五ぐらいの時で、たしか大井広介がどこかの飲み屋で飲んでる最中見つけたように記憶している。このとき、私が怒髪天をついて、バカ言え、ハゲてるもんか、と云って怒った。それで後日まで笑い話になったけれども、これは怒るのが当り前というものだ。
私もちかごろは老眼の兆あらわれ、夜になると視覚が狂い、直視すると目が痛い。こうなると、そろそろ頭の方もハゲるかも知れないな、というような覚悟もつくに相違なく、ハゲを発見されたって、あゝそうかと思うぐらいのところであろうが、三十四五の年齢というものは、自分とハゲを結びつけて考えるようなものじゃない。君はハゲたね、などゝ云われゝば、バカ云え、と怒るにきまっているのである。
もう、ちかごろはハゲてもいゝような年であるから、気にかゝらなくなったけれども、あのころはサンタンたるものであった。