轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ばくやくのはなかご
爆薬の花籠
海野 十三
「少女倶楽部」1940(昭和15)年6月~1941(昭和16)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 101,908 字 · 204 页
するといよいよこれは、どうも、ただごとではありませんよ」
と、一等運転士がいった。船長室で、二人は向きあって額をあつめて、協議中であった。
船長は、海図から頭をあげ、
「まったくおかしなこともあるものだな。あの警報がうそだったとは、ふしぎだ。いや、奇怪至極だ」
と、いって、しばらく考えていたが、
「すると、本船の左舷横、五、六メートルのところに落ちたあの爆弾のことは、どう考えるかね」
「さあ、それですよ。船長」
と、一等運転士は、顔を一そう、船長の方に近づけ、
「どうも私は、あのミマツ曲馬団というやつが怪しいと思うのですが、団員の中に、わるい者がまじっていて、ダイナマイトかなんかをもってて、甲板から海中へなげたのではないでしょうか」
「甲板から海中へダイナマイトをなげた? ふふん、なるほどね」
と、船長は眼をつぶった。
「しかし、ダイナマイトを、なぜ海中へなげたのかな。まさか、魚を捕るためじゃあるまい」
「船長、あの曲馬団の連中を、片っ端から、しらべて見てはどうでしょうか。そうすれば、松ヶ谷団長をやっつけたり、丁野十助を血痕だらけにしてしまった悪い奴が、見つかるかもしれません」