轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ねことしょうぞうとふたりのおんな

猫と庄造と二人のおんな

谷崎 潤一郎

「改造 新年号 第十八巻第一号」1936(昭和11)年1月1日<br>「改造 七月特大号 第十八巻第七号」1936(昭和11)年7月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 68,020 字 · 131 页

青空文庫

」

と、自分も行ける口なので、ほんのり眼のふちへ酔いを出しながら、

「―――なあ、あんたどない思うた?」

と、そう云って銚子を取り上げると、庄造がそれを引ったくるようにして此方からさした。

「一つ行こ。」

「もう、あかん。………酔うたわ、わて。」

「まあ、行こ、もう一つ。………」

「家で飲んだかて、おいしいことあれへん。それより明日何処ぞへ行けへん?」

「ええなあ、行きたいなあ。」

「まだお小遣ちょっとも使うてエへんねんで。………こないだの晩、家で御飯たべて出て、活動見ただけやったやろ、そやさかいに、まだたあんと持ってるねん。」

「何処にしょう、そしたら?………」

「宝塚、今月は何やってるやろ?」

「歌劇かいな。―――」

後に旧温泉と云う楽しみはあるにしてからが、何だかもう一つ気が乗らない顔つきをした。

「―――そないにたんとお小遣あるのんやったら、もっと面白いことないやろか。」

「何ぞ考えてエな。」

「紅葉見に行けへん?」

「箕面かいな。」

「箕面はあかんねん、こないだの水ですっくりやられてしもてん。それより僕、久し振りで有馬へ行ってみたいねんけど、どうや、賛成せエへんか。」

「ほんに、………あれ、いつやったやろ?」