轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

12 一九四五年(昭和二十年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,583 字 · 240 页

青空文庫

ついこの間畳干して大掃除なさいました由。裏に出来た道路は丁度お寺の崖をこそげとってうちの裏の細い溝のすぐ上を通って居て、そちらの道の通交人は自転車やオートバイで、すこし目より高いところを通り、外から内が丸見えです。竹垣を結ってあります。それでもこの間は二階に夕闇まぎれに人が入っていたとかいうことがあります。少くとも本月一杯は居ようと思います。一日に二階にいて、何か出来る時間はかなりあると思います。五つと三つというと、割合にこまかい手がいらないのね、それにおばあちゃんにしろ母ちゃんにしろ、子供たちのおかげで気のまぎれるところもあるのですから。

そちらの夏は大変涼しかったのね。お体のために楽でしたろう? 却ってあつい光線が恋しい位でしたろう。食事のこともましなのは何よりです。長野にいた戸坂さん[自注27]という人は営養失調で死去されました。卯女のお父さんは七日に一本田の卯女のところへ行き、出来る丈早く東京へ帰ると云うハガキを開成山で貰いました。もうきっと帰って居りましょう。芝のおじいちゃんのところのひとも、此際急に就職しようとか家内工業をはじめようとかいう気でもないらしい話です。