轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
大阪ビルから電車で三省堂へゆき、そこで和英コンサイズを二冊買って、速達に出せるように包んで貰い、松田という人の和露も見ました。この和露は殆ど只一冊の信用出来るものだそうで、専門家も八杉氏のロワとこれとを並用している由です。二冊と和英というのは光子さん夫婦への送別品です。一人で一冊はポケットに入れておかないと心細いのですって。この四日(明日)立って、四月一日にニューヨークにつくそうです。エイプリル・フールにつくのね、要心なさい、とからかったら、光子さんは正直者だもんだから、本当だ、やられるかもしれないね、と目玉をキョロリとさせました。六ヵ月いるつもりの由。それで 400 ドル。これは日本の金では千六百です。実に計算が立たないような有様です、どうやってゆくかと思うようですが、そこは絵かきは重宝で色紙や扇がものを云うから、作家のようではないでしょう。とにかく広いところを夫婦で見て、名画と云われるものの実物をも見るのは結構です。
和露は買いましょうか? あってよい本であることは確であるし。八円です。片上全集の内容目録は東京堂にもおいてない。おかしいことね。