轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しょうせんでんしゃのしゃげきしゅ
省線電車の射撃手
海野 十三
「新青年」博文館、1931(昭和6)年10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 22,355 字 · 45 页
といって真黒な茶筒のようなものを、ズシリと机の上に置いた。
大江山警部が茶筒をあけてみると、内部には果して一挺のピストルが入っていた。弾丸をぬき出してみると、確かに口径四・五センチだ。ピストルの内部を開いて螺旋溝の寸法を顕微鏡で測ってみると、兼ねて押収して置いた被害者達の体内をくぐった弾丸の溝跡の寸法と完全に一致した。
「ではこのピストルは、笹木君のか」警部はきいた。
「私のでは御座いません」
「いえ、課長どの。この男が赤星龍子に殺意を持っていたことは確かなんです。この手紙をみて下さい」そう云ってる多田は、龍子から笹木にあてた手紙の束をさし出した。それを読んでみると、このところ両人の関係が、非常に危怡に瀕しているのが、よく判った。
笹木光吉は不貞不貞しく無言だった。大江山警部はこの場の有様と、帆村探偵の結論が大分喰いちがっているのを不審がる様子でチラリと帆村探偵の顔色を窺った。
「そのピストルは犯人が直接に用いたピストルと違っています」帆村はピストルを調べたのち静かに言った。
「溝跡までが同じであるのに、違うというんですか」警部は、すこし冷笑を浮べて云った。