轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんじゅとうのひみつ
真珠塔の秘密
甲賀 三郎
「新趣味」1923(大正12)年8月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,661 字 · 16 页
新聞ではいろいろに申しますが、別に私共はM商店に対抗して立つのどうのと云う事はございませんが、私は元来こう云う事が好きでございまして、東洋独特の工芸品として、外国人に誇れるものを造りたいと予々苦心をいたして居りましたわけでございます。所が幸に、こう云う方面には非凡の腕前のある佐瀬君が来て呉れましたので、今日どうやら人様の口に乗るような品が出来ましたのでございます」
商会主の語る所は斯うであった。六月の二十日に展覧会が開かれて四五日も経った頃、恰度世間で真珠塔の噂が頂点に達していた時分である。商会に二人の客があった。一人は外国人で、アメリカの富豪にして東洋美術品の蒐集家マッカレーと云い、一人は一見外国人かと思われる堂々たる日本紳士で有名なる代議士花野茂と云う名刺を示して商会主を驚かした。マッカレーは全然日本語に通じないようで、其の日本紳士は流暢なる英語で通訳したそうである。要件は近々娘が結婚するので、七月十日頃の汽船で帰るが、その贈物に例の真珠塔が欲しいが値も高いし、それに会期中持ち帰る訳にも行くまいから、二週間以内に十万円位であの模造品を造って呉れまいかと云うのであった。