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めがね

眼鏡

小川 未明

「お話の木」1937(昭和12)年9月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 7,487 字 · 16 页

青空文庫

三

青木の家は、荒物屋で、父親はとうになくなって、母親と二人でさびしく暮らしているのです。その家のことをよく知っている、正吉や、小田には、むしろ、青木の立場に同情されたのであります。そして、すずめの巣よりも、このほうが、問題に思われました。

「お家へいって、あやまればいいだろう。」と、正吉がいいました。

「家へいって、あやまらなくても、半分弁償すればいいだろう。」と山本は、小西に味方して、いいました。

しばらく、だまって考えていた小西は、

「君、お母さんにしかられるようなら、僕、弁償するよ。」

こういったとき、ちょうどベルが鳴ったので、六年生の二人は自分たちの教室の方へ、走っていきました。

三

青木は、小西が、あやまりにきてくれなかったので、わった眼鏡の球代を半分、弁償してもらうことにしました。そして、このことを正吉と小田に話すと、二人ともいっしょにいこうといってくれました。

「眼鏡屋の受取証を忘れずに、持ってゆくんだぜ。」と、小田が、注意しました。

正吉は、学校から帰ると、道順から、青木と小田の誘いにくるのを待つ間、金魚の水を換えたりしていました。やがて、外で二人の声がしたので、正吉は、家を出たのであります。