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めがね
眼鏡
小川 未明
「お話の木」1937(昭和12)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 7,487 字 · 16 页
図画の先生は、すずめの巣を大事そうに持って、はいっている子すずめを慰わるようにして、あちらへいってしまわれました。
これで、とにかく、ひとまず事件が終わってしまったので、六年生の二人も、あちらへ去ろうとしました。すると、突然、青木が、
「君、僕の眼鏡をわったね。」と、青い顔をして、六年の小西を呼びとめました。みんなは、驚いて、その方を見ました。
「僕が、君の眼鏡をわったって!」
小西は、青木の差し出した眼鏡を見つめました。なるほど、片方の玉に白いひびが入っています。
「君のひじが当って、眼鏡が飛んだんだよ。」と、青木が、説明しました。そういわれると、小西も、「ああ、あのときか。」と、思ったのでありましょう。じっと眼鏡を見ていましたが、
「知らんでしたのだから、かんにんしてね。」と、素直に、わびました。
こうわびられると、かえって、青木が返事に窮してしまいました。それは、なぜでしょう? みんなの視線が彼の顔を見守ると、さもいいにくそうにして、
「僕は、いいけれど、お母さんが……。」と、いいよどみました。
「しかられるの。」と、小西が、きき返しました。青木は、うなずきました。