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ほどう
舗道
宮本 百合子
「婦人之友」1932(昭和7)年1~4月号(著者検挙のため未完)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 34,745 字 · 70 页
××○○会社の二十人近い女事務員はみんな少くとも女学校出だった。柳、ミサ子、その他三四人は専攻科や専門学校出だ。男の社員の場合は中学校出と専門学校出との間には区別があるのに、女事務員だけはそんな区別がなく十束一からげだった。
女事務員は決して正社員にはなれない。どんなに永く勤めた揚句でも、女事務員に退職手当をくれるという規則は会社につくられていない。
会社の都合のいいときはいろいろおだて、実際には「女ども」と軽蔑されるのが、みんなの共通な絶間ないフンガイの種であった。
女学校出の若い女たちらしく互の中だけで、
「何て馬鹿にしてるんでしょう!」
「人格を無視してるわよ!」
などと不平がよく洩らされた。
然し、××○○会社には職業紹介所などから人を入れない不文律が昔からあって、多勢いる女事務員たちも、みんな誰かの紹介で入社した者ばっかりだ。
生活も親や兄の家にいて安定のある者の方が多かった。だから、会社の中でいろいろフンガイし、馬鹿にしてるわ! 何て癪なんでしょう! と云っても、その場その場、とりとめない亢奮で消えてしまうのが癖だ。
今もガヤガヤ喋っているうちにだんだんみんなの気分の張りがゆるくなって、