轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はなとにんげんのはなし

花と人間の話

小川 未明

「童話」1924(大正13)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,756 字 · 8 页

青空文庫

「ああ、お金がなにになろう?」と、おばあさんは、せっかくおじいさんの丹精した花を、金のために売ったことに対して後悔しました。

ある日、おばあさんは、五円の金を持って金持ちのところへやってきました。

「まことにおそれいりますが、いつかお譲りしました、常夏をまた私どもにお譲りしてくださるわけにはなりますまいか。」といって頼みました。これを聞くと、金持ちは、から、からと大きな声で笑いました。

「あの常夏は、枯れかかっている。ほしければ庭さきにあるから、持ってゆきなさい。お金はいらないから。」といいました。おばあさんは、傷ましい気がして、見る影もない常夏をもらって家へ帰りました。そして、おじいさんに見せながら、

「こんなにするなら、譲ってやるのでなかった。」と、おばあさんはいいました。

おじいさんは、自分の子供が、傷ついて、死にかかって帰ってきたように思いました。

「まあ、かわいそうに、私の手を離れては、ほかの人の手でよくなりっこがない。」といって、涙ぐみながら、床から起き上がって、土を新しくして植え変えてやりました。そして、そのあくる日から、おじいさんは、はじめて、常夏を芽から丹精したときのように、自分が気分の悪いのを忘れて、手入れをしてやりました。