轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はなのさくまえ
花の咲く前
小川 未明
「お話の木」1937(昭和12)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,442 字 · 13 页
赤トラは人の家へ入り込んで、はじめのうちは、金魚をとったり、カナリヤを食べたり、お膳についているお魚をさらったりしたくらいのものですが、だんだんいたずらが募って、赤ん坊をひっかいたり、お嬢さんの手提を失くしたり、取り返しのつかないことをするようになりました。しまいには、「赤トラ」と、きくと、みんなが震えあがるようになりました。
中には、槍や、鉄砲を用意しておいて、きたら退治してやろうと待ちかまえているものもありましたが、神通力を得ました赤トラは、なかなか人間の目には入りませんでした。
いつ忍び込んできて、いつそんないたずらをするかわからないので、まったく悪魔のしわざとしか思われなくなりました。町の人たちは、夜になると心配でろくろく安眠はできなかったのです。
ここにK技師という、若い発明家があって、赤トラの話をきくと、たいそう腹を立てました。
「世間を騒がせる悪いねこだ。いかほどの神通力があるにせよ、科学の力にはかなうまい。私が退治してやろう。」と、電気を応用して、いよいよ、赤トラと勝負を決することになったのです。
ここまでは、幸吉が見た、話のあらましでありました。