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くさまくら

草枕

夏目 漱石

一个画家厌倦了人情世故,独自钻进深山。他想找一处能喘口气的地方,却在旅途中发现——原来诗和画,都在眼前。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,485 字 · 170 页

青空文庫

「御免、一つ剃って貰おうか」

と這入って来る。白木綿の着物に同じ丸絎の帯をしめて、上から蚊帳のように粗い法衣を羽織って、すこぶる気楽に見える小坊主であった。

「了念さん。どうだい、こないだあ道草あ、食って、和尚さんに叱られたろう」

「いんにゃ、褒められた」

「使に出て、途中で魚なんか、とっていて、了念は感心だって、褒められたのかい」

「若いに似ず了念は、よく遊んで来て感心じゃ云うて、老師が褒められたのよ」

「道理で頭に瘤が出来てらあ。そんな不作法な頭あ、剃るなあ骨が折れていけねえ。今日は勘弁するから、この次から、捏ね直して来ねえ」

「捏ね直すくらいなら、ますこし上手な床屋へ行きます」

「はははは頭は凹凸だが、口だけは達者なもんだ」

「腕は鈍いが、酒だけ強いのは御前だろ」

「箆棒め、腕が鈍いって……」

「わしが云うたのじゃない。老師が云われたのじゃ。そう怒るまい。年甲斐もない」

「ヘン、面白くもねえ。――ねえ、旦那」

「ええ?」

「全体坊主なんてえものは、高い石段の上に住んでやがって、屈托がねえから、自然に口が達者になる訳ですかね。こんな小坊主までなかなか口幅ってえ事を云いますぜ――おっと、もう少し頭を寝かして――寝かすんだてえのに、――言う事を聴かなけりゃ、切るよ、いいか、血が出るぜ」