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まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
エンゼルの住居をつきとめるのは、男の方が適していますね。女だけがエンゼルの手下と仲良くなれるわけじゃないから」
放二は笑った。なんでもないことだ。今までの雲をつかむような捜査のマヌケさ加減にくらべれば。ホシはハッキリしたのだから。気がかりなのは、いつまで持つか分らない健康だけだが、愚連隊の一撃を避けることができれば、記代子と会うまで持たせる見込みはあるだろう。
「そう」
ルミ子はなんでもない風にうなずいた。しかし心中では、明日中には是が非でも自分がつきとめなければ、と思った。放二を捜しにやることが気がかりでたまらなかったからである。
九
放二は新宿の街に出ている靴ミガキの中から、知り合いのジイサンをさがしだした。このジイサンは放二の付近から通っているらしく、例のオデン屋で時々一しょになる仲間であった。
「私ゃ愚連隊のことは知らないが、仲間にきいてみたら分るでしょう。なんてましたッけ? エンゼル。へ。ちょッと、お待ちなさい」
ジイサンは靴ミガキ仲間のいかにもアンチャンらしいのとヒソヒソ話し合っていたが、やがて、雑沓の中へ消えてしまった。
四五人分も靴をみがけるぐらいの時間をかけて汗をふきふき戻ってきた。