轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんらんしょうにんについて

親鸞聖人について

吉川 英治

「毎日新聞」1962(昭和37)年10月1日号から9回に分けて連載

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,038 字 · 29 页

青空文庫

どうも僕にはまだ疑問なんです。果たして幸福になったかしらん。その面において、自由になった戦後の若い人たちが、とくに男性より女性たちが、果たしてプラスされたか。幸福になったかしら、これは疑問です。

幸いいま、恋愛は自由になっとります。その点、私たち少年の時代には不自由でした。もうせいぜいが、好きな少女の家の門の前を、こわごわあっちへいったりしてみるくらいです。でも僕はその時分の方が、よりよき恋愛をし、よりよかったと思います。

端的な話、僕は幸福になっていないと思う。セックスにおいてもそうです。もう処女の価値なんてないなどというんですが、とんでもない話で、性というもの、性愛というものは、私はやっぱり仏が、神が、人間のなかに宿命されたからには“これはお前、人となったらよく生涯、これを楽しめよ、意義あらしめよ”として持たしめられたものだと思います。

それがいまの若い人はですね。仏か神が与えてくれた性と呼ぶ楽器を、ひくすべも知らないうちに、いかにこの楽器をひくべきや、人生の長い旅路においてかなでるべきや、その知識もなく、たとえば音楽でいえばですね、まだ音符のなんなりやを習わないうちに、いきなりベートーベンかなにかをひくつもりでですね、いきなり大曲をひく気でガチャガチャやって、せっかく与えられた楽器をこわしてしまう