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はなしにきいたこんどういさみ
話に聞いた近藤勇
三田村 鳶魚
「日本及日本人」1930(昭和5)年10月1日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,503 字 · 15 页
幕臣のうちにも、幕府に攘夷を決行させようという心持のある際でありますから、清河が割り込んできても、自分の考えと同じもののように思う者もあった。清河の内心は、それとは違っておるのでありますけれども、分量は少うございましたろうが、幕臣中にも多少清河に同情するものもなくはなかったのであります。
しかし清河は風雲児であります。意気の盛んな、功名心の高いものではありましたけれども、生きんがための勤王党、生きんがための佐幕党というようなものとは違っている。腹をよくするためなら、何でも食う、物食いのいい人間どもとは、一緒になりません。大変に策略を用いますから、清河の人格を疑うことがないでもないが、しかしまたその策略に腐心する彼の心持から申せば、穢いものではないということが知れないこともありません。しかしここに集められたものは、そういうこととは全く懸り合いのないものであって、随分物食いのいいのもいたのであります。糾合されたところの浪人等は、軍用金の調達をするといって、随分市中を荒しました。そうしてその取締りというものは、もうなかなか松平主税介には出来ません。本尊様の主税介は置物になって、働き手の清河が表に出るのみならず、末派末流が無法なことを働く、その始末も立たなくなりましたから、そこで主税介をやめて、浪士取締りとして