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いかにどくしょすべきか

読書と人生

三木 清

三木清『読書と人生』。同一底本的分册已合并为一书。收入:如何に読書すべきか、軽蔑された翻訳、書物の倫理、西田先生のことども、ハイデッゲル教授の想い出。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 27,486 字 · 57 页

青空文庫

であると、先生自身その序文の中で記されている。

その年、私は京都大学の哲学科に入学して、直接西田先生に就いて学ぶことになった。私がその決心をしたのは、先生の『善の研究』を繙いて以来のことである。それはこの本がまだ岩波から出ていなかった時で、絶版になっていたのを、古本で見附けてきた。その頃先生の名もまだ広く知られていなかったが、日本の哲学界における特異な存在であるということを私は聞かされていた。その後先生の名が知れ亙るようになったのは、当時青年の間に流行した倉田百三氏の『愛と認識との出発』の中で先生のこの本が紹介されてからのことであったように記憶している。『善の研究』は私の生涯の出発点となった。自分の一生の仕事として何をやっていいのか決めかねていた私に、哲学というものがこのようなものであるなら、哲学をやってみようと決めさせたのは、この本である。その時分は、一高の文科を出た者は東大へ進むことが極まりのようになっていたが、私は西田先生に就いて勉強したいと思い、京大の哲学科に入ろうと考えた。高等学校時代にいろいろお世話になった速水滉先生に相談したら、賛成を得た。