轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どくしょへんれき

読書遍歴

三木 清

「文芸」1941(昭和16)年6月~12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,120 字 · 72 页

青空文庫

私がテーヌをしきりに読んだのはその頃のことである。「ほう、テーヌを読んでいるのか」と教えに来た女の先生に驚かれたものだ。どうして特にテーヌを読んだかというと、京都時代に主として勉強した歴史哲学の影響である。ハイデルベルクにいた時にも羽仁に会うとよくテーヌの話が出たように思う。またアナトール・フランスの小説が面白くてその頃しきりに読んだことは、すでに書いたとおりである。ジードにしても、アナトール・フランスにしても、フランスの作家の中で外国人好きのする作家であるといえないであろうか。作家のうちには本国においてよりも外国においてはるかに好まれる種類の人があるのである。パリの下宿でほかに私が愛読したものといえば、ルナンであったであろうか。

そうしているうちに私はふとパスカルを手にした。パスカルのものは以前レクラム版の独訳で『パンセ』を読んだ記憶が残っているくらいであった。ところが今度はこの書は私を捉えて離さなかった。『パンセ』について考えているうちに、ハイデッゲル教授から習った学問が活きてくるように感じた。そうだ、フランスのモラリストを研究してみようと私は思い立ち、先ずパスカルの全集、モンテーニュの『エセー』