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ちょうほうちゅうけいきょく

諜報中継局

海野 十三

「新青年」1944(昭和19)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 19,537 字 · 40 页

青空文庫

マスネー博士どうぞ」

マスネー博士「不幸中断されましたが、余の述べんとするところは、あといくばくも残って居りません。……で、結論でありまするが、要するにわが国の最大の弱点は人的資源の減少に在り、これを補填する一つの有効なる方法として、余が述べ来りたる人体集成手術隊の編成が急がれるのであります」

マスネー博士がコップから水を呑む音。

マスネー博士「人体集成手術は、すでに試験時代を終ったと申してよろしい。余は、わが研究室部員を率いてフランス戦線に三ヶ月を送り、その間に集成手術によって取纏めたる人体は十体に達した。そしてそのうち七体は遂に生活体とならなかったが、残りの三体は呼吸をはじめ、心臓が動きだし、たしかに生きかえったのである。ところが二体は十七分乃至一時間十分にして再び死し、残りの一体は今もフランスのアルデンヌの野戦病院に生きているのである。実に本日をもって三十七日生きているのである。これがその生存を知らせて来た電報である」

マスネー博士が、電報の紙をぱりぱりいわせる。

マスネー博士「それゆえ、人体集成術は成功したと断言できる。兵士Aは頭部をやられて死し、兵士Bは胸を撃たれて死す。