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まめせんすいていのゆくえ
豆潜水艇の行方
海野 十三
「家の光」家の光協会、1941(昭和16)年8月~1942(昭和17)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,245 字 · 41 页
「おう、まっていた。トニー君。大へんな手がらをたてたものだな。わが海軍でねらっていた青木学士の豆潜水艇を、そっくり手に入れるなんて、この時局がら、きつい手がらだ。あとでうんと懸賞金が下るだろうぜ」
「その懸賞金が、目あてさ。その金がはいれば、おれは飛行機工場をたてるつもりさ」
「はははは、もう金のつかいみちまで、考えてあるのか。手まわしのいいことだ、はははは」
あぶない荷あげ
「さあ、その大したえものを、こっちの船へ起重機でつりあげるから、お前たち、下にいて、ぬかるなよ」
「おい来た。大丈夫だい。まずこのバスがめんどうだから、そら、みんな手をかせ。こいつを海の中へ、たたきこんでしまうんだ」
「よし、みんな手をかせ」
「うんとこ、よいしょ」
だるま船の中では、豆潜水艇のうえにかぶせてあったバスの車体を、みんなでもちあげました。
そして、舷のそばまでもっていって、よいしょと海中へなげこみました。大きな水音がすると同時に、船がぐらっとゆれました。
いきおいあまって、二人ほど、海中へおちこんでしまいました。しかし、いずれも船へおよぎついてきました。
さあ、それからいよいよ、豆潜水艇を起重機でつりあげる作業です。