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まめせんすいていのゆくえ
豆潜水艇の行方
海野 十三
「家の光」家の光協会、1941(昭和16)年8月~1942(昭和17)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,245 字 · 41 页
世界一の潜水艇
みなさんは、潜水艇というものを知っていますね。
潜水艇は、海中ふかくもぐることの出来る船です。わが海軍がもっているのは、潜水艦といいますが、これは世界一のりっぱなものです。潜水艇がりっぱなだけではなく、それにのりくんでいる海軍の士官や水兵さんや機関兵さんたちもりっぱで、これも世界一です。
私がこれからお話ししようと思いますのは、「豆」という名をもった小さい潜水艇の話です。
もっとも、豆潜水艇という名は、この豆潜水艇の発明者であり、これをつくりあげた青木学士がつけた名前ですが、その青木学士と大の仲よしの水上春夫少年は、これを豆潜水艇といわないで、ジャガイモ潜水艇といっています。
ここで、ちょっと二人のこえをおきかせしましょう。二人がいいあっているところは、その豆潜水艇がおいてある青木造船所の中です。
「おい春夫君。君は、この潜水艇のことを、ジャガイモ艇などとわる口をいうが、なぜ、ぼくがいうとおり、豆艇とよばないのかね」
「だって、青木さん。豆というものは、だいたい丸いですよ。ところが、青木さんのつくった潜水艇は、でこぼこしているから豆じゃなくて、ジャガイモですよ」