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まめせんすいていのゆくえ
豆潜水艇の行方
海野 十三
「家の光」家の光協会、1941(昭和16)年8月~1942(昭和17)年1月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 20,245 字 · 41 页
そこで超重機をまわして……」
起重機は、豆潜水艇をつったまま、本船へ、横にぐっとまわしはじめました。
「あぶない!」
だれかがさけんだのです。
そのときはもうおそかった。豆潜水艇をつったくさりが、ぎしぎしなると同時に、くさりはすべり、豆潜水艇の胴から外れました。あれよというまに豆潜水艇は、がたんとかたむき、そして次ぎの瞬間には、艇はくさりからぬけ、大きな水音をたてて、海の中におちてしまいました。
さあ、たいへん。せっかくのえものが、海底へおちてしまったのです。
豆潜水艇の中
さあ、たいへんなことになりました。
みなさんがごしんぱいの豆潜水艇は、まっくらなふかい海のそこに横たおしになってねています。
あたりの海底には、林のように藻や昆布るいが生いしげっていて、これがひるまなら、そのふしぎな海のそこの林のありさまや、ぶくぶくと小さな泡が上の方へつながってのぼっていくのが見えるはずですが、今は夜中のこととて、何も見えず、一切まっくらです。
さあ、豆潜水艇は、もうたすかる道はないでしょうか。中にのっている水上春夫君と青木学士は、今どうなっているでしょうか。