轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

まずしきひとびとのむれ

貧しき人々の群

宮本 百合子

「中央公論」1916(大正5)年9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,959 字 · 118 页

青空文庫

どこに俺等ほど情ねえもんがありやすッペ。どうぞお恵み下さいやせ」

裾をつかまえられた婦人は泣声を立てて、

「まあ、どうしたのです。さあ、そこをお離し! 行きゃあしませんよ。さあ早くお離しってば!」

と、自分の方へ引っぱっても、

「いんえ、離しゃせん。金輪際(こんりんざい)離しゃせん。どうぞ聞いて下され。ほんに俺らがように……」

と尚強く握って地面にへばりついた。あまりのことに婦人達は、総がかりになって、婆を嚇(おど)したり、すかしたりしたけれども、なかなか離しそうにもない。

皆が、てこずり抜いて、着物の裾を引っぱり合いながら、途方に暮れている様子があまり滑稽なので、周囲の者は、思わずドッと囃し立てた。

そうすると、いきなり人垣の間を分けて、犬のように飛び出した一人の男の子が、

「やーい! やーい! 醜態(ざま)見ろやい!」

と叫びながら、手足をピンピンさせた。

甚助の子である。

その一声に、何か云いたがってムズムズしていた他の悪太郎共の口は一時に開かれた。

「弱(よえ)えなあ。そげえじゃらくらした阿魔ッちょに何出来ッペ!」

「婆様手伝ってんべえか!」

黄色い砂塵に混って、ワヤワヤ云うどよめきの中を、