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ろじょう

路上

芥川 竜之介

午炮响后,图书馆陷入诡异的寂静,大学生俊助埋头书海,时间随着指针流逝,但这份平静下似乎藏着什么在悄悄酝酿。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,539 字 · 87 页

青空文庫

「今度は――と、あちらの病室へ行って見ますか。」

新田は辰子や俊助の存在を全く忘れてしまったように、さっさと二人の前を通り越して、遠い廊下のつき当りにある戸口の方へ歩き出した。が、初子は辰子の顔を見ると、心もち濃い眉をひそめて、

「どうしたの。顔の色が好くなくってよ。」

「そう。少し頭痛がするの。」

辰子は低い声でこう答えながら、ちょいと掌を額に当てたが、すぐにいつものはっきりした声で、

「行きましょう。何でもないわ。」

三人は皆別々の事を考えながら、前後してうす暗い廊下を歩き出した。

やがて廊下のつき当りまで来ると、新田はその部屋の戸を開けて、後の三人を振返りながら、「御覧なさい」と云う手真似をした。ここは柔道の道場を思わせる、広い畳敷の病室だった。そうしてその畳の上には、ざっと二十人近い女の患者が、一様に鼠の棒縞の着物を着て雑然と群羊のごとく動いていた。俊助は高い天窓の光の下に、これらの狂人の一団を見渡した時、またさっきの不快な感じが、力強く蘇生って来るのを意識した。

「皆仲良くしているわね。」

初子は家畜を見るような眼つきをしながら、隣に立っている辰子に囁いた。