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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

一般の社会有機体説または全体説は旧くから広く行われていたが、それが特に生物学的な実証的根拠を与えたように見える。リリエンフェルト P. v. Lilienfeld(1829-1903)・シェフレ A. E. P. Sch※(ダイエレシス付きA小文字)ffle(1831-1903)・ヴォルムス R. Worms(1869-1926)・ノヴィコフ J. Novikov(1849-1912)等によれば、社会現象は一種の生物的有機体の現象に他ならぬ。だがこれは結局、社会を生物体に類推したものに過ぎない。第二は人種論的社会理論である。人種・淘汰・遺伝等が社会の最大な決定要因だというのであってゴビノー J. A. de Gobineau(1816-82)やラプージュ V. de Lapouge(1854-1936)等が之を代表する。この理論によると世界の人種の間には先天的に優劣の差があるのであって、今日の人種的排外主義の理論的根拠の有力な一つとなっている。だが元来、社会関係がこのような生物的関係に還元出来ないことは論を俟たない。第三は生存闘争(生存競争)に関する生物学的理論を任意に社会機構にあてはめる場合であって、ノヴィコフやヴァッカロ M. Vaccaro が之を代表する。