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じてん

辞典

戸坂 潤

「経済学大辞典 第四巻」岩波書店、1931(昭和6)年10月、「経済学大辞典 第五巻」岩波書店、1932(昭和7)年1月、「経済学大辞典 追補」岩波書店、1936(昭和11)年10月、「教育学辞典 第一巻」岩波書店、1936(昭和11)年5月、「教育学辞典 第二巻」岩波書店、1937(昭和12)年2月、「現代哲学辞典」日本評論社、1936(昭和11)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 96,131 字 · 186 页

青空文庫

アリストテレス(Aristotel※(サーカムフレックスアクセント付きE小文字)s)から系統を引くこの個性の哲学は、ヘーゲルに於ける理性の現実化の思想によって消化される。第二はバークレーの独我論(Solipsismus)である。大陸のライプニツの対蹠の位置にあったイングランドのロック(J. Locke)から始まる経験論は、ベーコン(F. Bacon)やホッブズ(Th. Hobbes)の唯物論の発展であったにも拘らず、バークレーの徹底的な唯心論を結果した。彼によれば存在するとは知覚されるということである。知覚の結合を外にして存在や世界はない、一切のものは観念(Idea)に過ぎないというのである。之は観念論の戯画として特徴的であるだろう。観念論をこの戯画から救け出したものはカントの先験的観念論(批判主義)であった。第三に今日有力な観念論を吾々は、ベルグソン(H. Bergson)の形而上学、フッセルル(E. Husserl)の現象学、新カント学派の価値哲学、ディルタイ(W. Dilthey)の生命哲学、などに於て持っている。今日の代表的な唯物論―マルクス主義哲学―は之等の唯心論と対峙し、之に対する批判を課題として課せられていると考えられる。