轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

のうそん

農村

宮本 百合子

「多喜二と百合子 七号~十三号」多喜二・百合子研究会、1954(昭和29)年12月~1955(昭和30)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 49,223 字 · 97 页

青空文庫

斯う云う農民の住居は多く北から南へかけ東から西へと通って居るやせ馬の背の様な形の石ころ道をはさんで両側に並んで居る。

里道の中央が高いので雨降りの水は皆両側の住居の方へ流れ下るので、家の前の、広場めいた場所の窪い所だの日光のあまり差さない様な処は、いつでも、カラカラになる事はなく、飼猫の足はいつでもこんな処で泥まびれになるのである。

小作人でも少し世襲的の財産めいたものが有るものなんかは、馬なども、たまには持って居るけれ共、その馬小屋と云うのは、四方は荒壁で馬の出入りに少しばかりをあけて菰を下げ、立つ事と眠る事の出来るだけのひろさほか与えられて居ないものである。

空気の流通と、日光の直射を受ける事がないから、土面にじかに敷いた「寝わら」だのきたないものから、「あぶ」や「蠅」は目覚ましい勢でひろがって、飛び出そうにも出処のない昆虫はつかれて小屋に戻って来る馬を見るとすぐその身を黒く包み去るのである。

昼は悪い道に行きなやみ、夜は、虫共に攻められる馬は、なみよりも早く老いさらぼいて仕舞うのである。もし斯う云う生活さえさせられなかったなら、この種の良い、三春馬や相馬馬はそんなに早く、みぐるしい様子にはならないだろうのに、馬までが主の小作人同様、幸でない運命を持って居る様に思われるのである。