轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

のうそん

農村

宮本 百合子

「多喜二と百合子 七号~十三号」多喜二・百合子研究会、1954(昭和29)年12月~1955(昭和30)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 49,223 字 · 97 页

青空文庫

身寄りない割りに我儘で、すき勝手に彼の人はきらいだとか、彼の女は、変だのと云う。そうしてそう云う人の噂はきっと悪くつたわるのである。

その噂の元はと云えば、誰も知る者はなく、婆さんの耳元だけ、聞えたと感じた事もなかなか少なくないのである。中傷するほどの腕はないけれ共、自分の交際ばかりを次第次第にせばめて居るのである。

「先生とこの奥様もこの上なしのぐうたらですぺ。朝から晩まで流しの上には、よごれものがたまって新らしい茶碗の縁が三日と無疵で居たためしがないとなあ、三十九にもなって何てこったし、あまり昼、夫婦づれで、仮寝ばかりしているからだなっし、貴方。

それが、裏庭にある小学校長の家で妻君が庭を掃いて居る時にきこえてからと云うもの、もらいものが腐りそうになっても、食べきれないほど野菜があってもやる事はぴったりやめ用事があってもこの婆さんの居る時は必して声さえかけないほどになった。

実際この細君は、田舎の小学の先生の細君の一番好い典型である。その、のろい事、わかりの悪い事、眠りたがる事は私でも始めて位である。台所でごとごとしてでも居なければ午後からほんとうに夫婦づれで明けっぱなした座敷の中央にころがって居る。