轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぶくぶくながながひのめこぞう
鈴木三重吉童話集
鈴木 三重吉
鈴木三重吉『鈴木三重吉童話集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:ぶくぶく長々火の目小僧、湖水の女、黄金鳥、大震火災記、岡の家、デイモンとピシアス、やどなし犬。
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 58,287 字 · 119 页
感心な犬の話は、そこからかしこへとつたわって、町中で大評判になり、わざわざ肉を買いがてら見に来る人もあったりして、肉屋ははんじょうしました。
そのうちに夏が来ました。或朝のことです、これまではいつもひとりで来つづけていた犬は、その日は、ほかの一ぴきの犬と二人で店先へ来ていました。犬は、つれの犬を肉屋にひきあわすように、くんくん言い言い尾をふりました。片方は、やせ骨ばって、よろよろしています。それが、こわごわ肉屋の足もとへ来て、顔を見上げました。れいの病犬が歩けるようになって、一しょに来たのです。肉屋は、
「おお、よく来たね。」と、病犬をなでて、上等の肉を切ってなげてやりますと、すぐにがつがつ食べました。先からの犬はそれを見て、さも満足したように尾をふりました。それからは毎朝ふたりで出て来ました。ふたりとも店の中へは、めったにはいらないで、しき石の上にすわっていたり、そこいらを歩いて来たりします。ふたりがけんかなぞをしたことは、ただの一どもありません。夕方になると、いつも肉のきれをもらって食べて、ふたりで町はずれの寝場所へかえっていきます。町ののら犬たちも、このふたりが肉屋のまえにいるのを、もうあたりまえのように思って、けっしてあらそいもせず、さっさととおっていきます。