轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

200 死骸の花嫁

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,163 字 · 25 页

青空文庫

六

銭形平次は何を考えたか、立ち上がって出かける支度にとりかかるのでした。

「お前さん、もう上野の子刻(十二時)が鳴りましたが――」

女房のお静はおどろいて見上げました。ツイぞこんな事を言ったことのないお静ですが、真夜中から出かける夫をさすがに案じないわけに行きません。

「御用に早い遅いはないよ、――人一人の命にも拘わることだ。お前は戸締りをよくして、寝ているが宜い。淋しかったらお隣の御隠居さんに頼むんだ――遅くて気の毒だが」

言い捨てた平次、八五郎を促して外へ飛び出してしまいました。

六

芝口の路地――花嫁の駕籠を入れたというあたりを捜し当てた平次と八五郎は、提灯を振り照らして念入りに調べて見ましたが、血潮の跡は愚か、守り刀の鞘についた、淡赤い泥に似寄りのものもありません。

念のため、辻番で訊いて、磯の安松の家を叩き起して見ると、本人はまだ寝もやらず、

「何んだと、銭形の親分だ。ヘッ、親分が聴いて呆れらア、安岡っ引のくせにしやがって、――秋山のお喜美が殺されたのを調べたきゃ、芝から品川へかけて、五十人もの男を虱み潰しに洗って見ろ、あの阿魔を殺したがっている野郎は五人や七人じゃねえ筈だ――俺が殺したというのか? 糞でも喰え、この手で殺し兼ねたからこそこうして自棄酒を呑んでいるんだ。