轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控
野村 胡堂
124 唖娘
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,006 字 · 25 页
が、ガラッ八の驚いたのは、その痣の醜さに引立てられるような、娘の美しさでした。十八九の、なよなよとした華奢立ちですが、色白で、眼が大きくて、吸い寄せられるような、不思議な魅力を感じさせる娘です。
ガラッ八の足はいつの間にやら、娘の後を跟けておりました。それは、職業意識だったか、それとも浮気心だったか解りません。
「おや?」
娘の入ったのは荒れ果てた門の中でした。もう黄昏時、――ガラッ八は四方の景色の凄まじさに驚いて、狐につままれたのではあるまいかと思ったほどです。
が、門の中に小綺麗なしもたやがあって、五十恰好の召使らしい女がいそいそと娘を迎えたのを見て、ホッと安心した心持になります。それはやはり出来の良い人間の娘に間違いありません。
路地をグルリと表の方へ廻ると、荒れ屋敷の一方はかなりの構えでその入口に看板が掛けてあって、「尺八指南、竹斎」と読めます。
「御免よ」
ガラッ八はもう飛び込んでおりました。
「どなたでございましょう」
破れた障子の蔭から、濡れた手を拭き拭き顔を出したのは、先刻裏の方の家で、美しい娘を迎えたあの老女ではありませんか。
「尺八を稽古したいんだが」