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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

それから二日ばかりして、坂井の名刺を添えた立派な菓子折を持って、下女が礼に来たが、せんだってはいろいろ御世話になりまして、ありがとう存じます、いずれ主人が自身に伺うはずでございますがと云いおいて、帰って行った。

その晩宗助は到来の菓子折の葢を開けて、唐饅頭を頬張りながら、

「こんなものをくれるところをもって見ると、それほど吝でもないようだね。他の家の子をブランコへ乗せてやらないって云うのは嘘だろう」と云った。御米も、

「きっと嘘よ」と坂井を弁護した。

夫婦と坂井とは泥棒の這入らない前より、これだけ親しみの度が増したようなものの、それ以上に接近しようと云う念は、宗助の頭にも、御米の胸にも宿らなかった。利害の打算から云えば無論の事、単に隣人の交際とか情誼とか云う点から見ても、夫婦はこれよりも前進する勇気を有たなかったのである。もし自然がこのままに無為の月日を駆ったなら、久しからぬうちに、坂井は昔の坂井になり、宗助は元の宗助になって、崖の上と崖の下に互の家が懸け隔るごとく、互の心も離れ離れになったに違なかった。

ところがそれからまた二日置いて、三日目の暮れ方に、獺の襟の着いた暖かそうな外套を着て、突然坂井が宗助の所へやって来た。