轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
もん
門
宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页
と勧めた。そうして自分は寒さに腐蝕されたように赤い顔をしていた。
御米はこう宗助から労わられた時、何だか自分の身体の悪い事を訴たえるに忍びない心持がした。実際またそれほど苦しくもなかった。それでいつもの通り何気ない顔をして、夫に着物を着換えさしたり、洋服を畳んだりして夜に入った。
ところが九時近くになって、突然宗助に向って、少し加減が悪いから先へ寝たいと云い出した。今まで平生の通り機嫌よく話していただけに、宗助はこの言葉を聞いてちょっと驚ろいたが、大した事でもないと云う御米の保証に、ようやく安心してすぐ休む支度をさせた。
御米が床へ這入ってから、約二十分ばかりの間、宗助は耳の傍に鉄瓶の音を聞きながら、静な夜を丸心の洋灯に照らしていた。彼は来年度に一般官吏に増俸の沙汰があるという評判を思い浮べた。またその前に改革か淘汰が行われるに違ないという噂に思い及んだ。そうして自分はどっちの方へ編入されるのだろうと疑った。彼は自分を東京へ呼んでくれた杉原が、今もなお課長として本省にいないのを遺憾とした。彼は東京へ移ってから不思議とまだ病気をした事がなかった。したがってまだ欠勤届を出した事がなかった。