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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

学校を中途でやめたなり、本はほとんど読まないのだから、学問は人並にできないが、役所でやる仕事に差支えるほどの頭脳ではなかった。

彼はいろいろな事情を綜合して考えた上、まあ大丈夫だろうと腹の中できめた。そうして爪の先で軽く鉄瓶の縁を敲いた。その時座敷で、

「あなたちょっと」と云う御米の苦しそうな声が聞えたので、我知らず立ち上がった。

座敷へ来て見ると、御米は眉を寄せて、右の手で自分の肩を抑えながら、胸まで蒲団の外へ乗り出していた。宗助はほとんど器械的に、同じ所へ手を出した。そうして御米の抑えている上から、固く骨の角を攫んだ。

「もう少し後の方」と御米が訴えるように云った。宗助の手が御米の思う所へ落ちつくまでには、二度も三度もそこここと位置を易えなければならなかった。指で圧してみると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた。御米は男の力いっぱいにそれを抑えてくれと頼んだ。宗助の額からは汗が煮染み出した。それでも御米の満足するほどは力が出なかった。

宗助は昔の言葉で早打肩というのを覚えていた。小さい時祖父から聞いた話に、ある侍が馬に乗ってどこかへ行く途中で、急にこの早打肩に冒されたので、すぐ馬から飛んで下りて、たちまち小柄を抜くや否や、肩先を切って血を出したため、危うい命を取り留めたというのが